障害者職業総合センター
 
 

調査研究報告書NO.36

知的障害者の安全意識の養成に関する研究

執筆担当者

藤原 桂 障害者職業総合センター 研究員

(目的・方法)

 知的障害者の多くは労働災害が比較的多く発生している製造業で働いている。一方、知的障害者の雇用にあたって、労働安全面での不安を感じている事業主は多い。このようなことから、知的障害者に対して就職前に労働安全のための指導を行うことは、労働災害を防止するとともに、事業主の不安を軽減する効果がある。本研究では、職業前訓練の場における知的障害者の労働安全教育の内容と指導方法等について検討した。

(結果の概要)

 まず、労働安全に関する一般的知識、労働安全教育の考え方を整理した。次に、知的障害者の労働安全教育を検討するために、知的障害者を雇用する事業所での安全上の配慮、養護学校、職業能力開発施設、地域障害者職業センターで行われている安全教育の内容等について調査を行い、これらの結果をもとに、職業前訓練における知的障害者の労働安全教育の具体的内容について検討した。その結果、知的障害者に対する労働安全教育の指導項目として、

①作業手順
②不安全行動の防止
③指示・報告
④作業時の服装
⑤整理整頓
⑥手工具の使い方
⑦荷物の持ち方・運び方
⑧安全標識
⑨指差呼称
⑩危険予知訓練

の10項目を基本とすることが適当と考えられた。これらの事項について、知的障害者に指導を行う際の留意点を確かめるために、知的障害者を対象に調査、実験を行い、指導方法について検討した。研究結果を踏まえ、職業前訓練の場で訓練指導者が使用する「知的障害者の労働安全教育マニュアル(案)」を提案している。

目 次

概要

第1章 研究の視点

第2章 労働安全の考え方

第3章 事業所等へのヒアリング調査

第4章 地域センターに対する調査

第5章 職業前訓練における知的障害者の労働安全教育の内容に関する検討

第6章 知的障害者の労働安全教育の指導方法に関する検討

第7章 知的障害者の安全意識に関する検討

第8章 知的障害者の労働安全教育マニュアル(案)の作成

第9章 研究のまとめ及び今後の課題

引用文献・参考文献

資料

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