障害者職業総合センター
 
 

調査研究報告書NO.57

精神障害者等を中心とする職業リハビリテーション技法に関する総合的研究(最終報告書)

執筆担当者(執筆順)

谷 素子 障害者職業総合センター 統括研究員 概要、はじめに
刎田文記 障害者職業総合センター 研究員 第1章~第3章、資料
吉光 清 障害者職業総合センター 主任研究員 第2章第4節5、終わりに
伊藤菜穂子 障害者職業総合センター 研究協力員 第2章第4節3(1)
岩崎容子 障害者職業総合センター 研究協力員 第2章第1節3(1)
    第4節3(2)

(目的・方法)

 精神障害者、高次脳機能障害者を対象とした職業リハビリテーション計画の策定に役立てられる評価・訓練(指導方法を含む)技法を開発するとともに、職業リハビリテーション・サービスの現場で利用可能な技法を整理し、総合的な情報として提供することを目的としている。
 多様化する障害特性に対応する評価・訓練技法の課題に焦点をあて、職業リハビリテーション技法の開発を行った。具体的には、 ①技法開発(試作、試行、改訂、手引き作成等)、②開発した技法のパッケージ化のための検討、③内外の技法情報の収集、整理、④現場で利用可能な技法情報の作成、を通して、職業リハビリテーション技法の開発・検討を行った。

(結果の概要)

 本報告書は、平成11年度から15年度にわたって実施した「精神障害者等を中心とする職業リハビリテーション技法に関する総合的研究」において開発した精神障害者及び高次脳機能障害者の評価・支援技法“職場適応促進のためのトータルパッケージ”について、その考え方や構成・内容をとりまとめたものである。
 トータルパッケージは、ウィスコンシン・カード・ソーティングテスト(WCST)、幕張ストレス・疲労アセスメントシート(MSFAS)、メモリーノート(幕張版)、ワークサンプル(幕張版)、グループワークから構成されており、これらを総合的に使うことにより、個人が作業や職務を遂行するうえで影響を与える幾つかの要因を把握するだけでなく、具体的にアプローチする手段を提供することができる。これは、対象者が実際の職場に近い作業を実施していく中で、作業ごとのエラー内容、作業時の疲労やストレスの現れ等、職場の中で生じるであろう障害の現れ方を体験し、気づくことができるよう支援し、その障害を補完する手段を得たり、職業生活全般についてのセルフマネージメントスキルを向上できるよう支援する技法である。
 また、トータルパッケージがその機能を発揮するためのカリキュラム例も提案した。さらに、研究のまとめとしてトータルパッケージ試行の概要と今後の課題について述べた。

目 次

概要

はじめに

1.平成14~15年度の研究活動

2.本報告書の構成

第1章 職場適応促進のためのトータルパッケージ(理論編)

第1節 トータルパッケージの理論的背景
  1.はじめに
  2.トータルパッケージの概要
  3.トータルパッケージの流れ
  4.トータルパッケージのカリキュラム例
  5.トータルパッケージの機能
  6.トータルパッケージの効果

第2節 トータルパッケージの実施上のポイント
  1.トータルパッケージにおける評価・訓練のポイント
  2.トータルパッケージにおける指導・支援のポイント
  3.トータルパッケージにおけるフィードバック・相談のポイント

第2章 トータルパッケージ(各論編)

第1節 Wisconsin Card Sorting Testの職リハサービスにおける活用
  1.WCSTの理論的背景と職リハサービスへの活用のコンセプト
  2.WCST利用の具体的手順
  3.WCSTデータ収集と結果の概要

第2節 幕張ストレス・疲労アセスメントシート(MSFAS)
  1.幕張ストレス・疲労アセスメントシートの開発経過
  2.MSFASの改訂
  3.MSFASの活用方法
  4.MSFASの機能と効果
  5.MSFASの活用における課題と留意点とその対策

第3節 メモリーノート(幕張版)
  1.メモリーノートと認知障害
  2.職業リハビリテーションにおけるメモリーノートの必要性
  3.M-メモリーノートとその機能
  4.M-メモリーノートの活用に向けた集中訓練
  5.M-メモリーノートの日常生活等への般化に向けた指導・支援
  6.M-メモリーノートの作業等への般化に向けた指導・支援
  7.般化促進支援の際の留意点
  8.今後の課題

第4節 ワークサンプル(幕張版)(MWS)の理論的背景
  1.MWSの特徴とコンセプト
  2.MWSの構成・機能
  3.MWSの試行(健常者)データの概要
  4.MWSの試行(障害者)データの概要
  5.MWS実施のための標準化と基準の作成

第5節 ストレス・疲労のセルフマネージメントトレーニング
  1.ストレス・疲労のセルフマネージメントに向けた取り組み
  2.ストレス・疲労のセルフマネージメントトレーニングの支援カリキュラム
  3.ストレス・疲労のセルフマネージメントト・スキルの支援効果
  4.ストレス・疲労のセルフマネージメントに向けた展望

第6節 グループワークに関する理論的背景
  1.高次脳機能障害者のためのグループワークに関する先行研究
  2.グループワークの目的
  3.職業リハビリテーションにおける障害認識段階モデル(試案)
  4.トータルパッケージにおけるグループワークの実施
  5.トータルパッケージにおけるグループワークの機能と効果
  6.今後の課題

第3章 まとめ~トータルパッケージ試行の概要と今後の課題~

第1節 トータルパッケージ試行の概要
  1.障害者職業総合センターにおける試行
  2.広域・地域障害者職業センターにおける試行
  3.外部機関における試行
  4.まとめ

第2節 今後の課題
  1.対象障害の拡大
  2.トータルパッケージと家族との連携
  3.トータルパッケージと事業所との連携
  4.標準化に向けた活動

終わりに
資料1 M-ストレス・疲労アセスメントシート(MSFAS)
資料2 MSFASにおける課題分析リスト
研究委員等名簿

報告書をダウンロード

報告書をダウンロードできます。下記をクリックしてください。(PDFファイル)

第1章 職場適応促進のためのトータルパッケージ(理論編) (PDF 1,290KB)
第2章 トータルパッケージ(各論編) (PDF 1,556KB)
第2章 第1節 3.WCSTデータ収集と結果の概要 (PDF 784KB)
第2章 第2節 幕張ストレス・疲労アセスメントシート(MSFAS) (PDF 991KB)
第2章 第3節 メモリーノート(幕張版) (PDF 885KB)
第2章 第3節  (PDF 1,561KB)
第2章 第3節 6.M・メモリーノートの作業等への般化に向けた指導・支援 (PDF 1,753KB)
第2章 第4節 ワークサンプル(幕張版)(MWS)の理論的背景 (PDF 715KB)
第2章 第4節 2.MWSの構成・機能 (PDF 1,295KB)
第2章 第4節 2(イ)QA課題 (PDF 1,340KB)
第2章 第4節 2(イ) (PDF 1,502KB)
第2章 第4節 2(ウ)実務課題 (PDF 1,559KB)
第2章 第4節 3.MWSの試行(健常者)データの概要 (PDF 1,324KB)
第2章 第4節 4.MWSの試行(障害者)データの概要 (PDF 952KB)
第2章 第4節 5.MWS実施のための標準化と基準の作成 (PDF 706KB)
第2章 第5節 ストレス・疲労のセルフマネージメントトレーニング (PDF 714KB)
第2章 第6節 グループワークに関する理論的背景 (PDF 1,106KB)
第3章 まとめ~トータルパッケージ試行の概要と今後の課題~ (PDF 571KB)
資料1 M-ストレス・疲労アセスメントシート(MSFAS)表紙 (PDF 6KB)
資料1-1 M-ストレス・疲労アセスメントシート〈利用者用シート〉 (PDF 1,082KB)
資料1-2 M-ストレス・疲労アセスメントシート〈支援者用(相談用)シート〉 (PDF 303KB)
資料2 MSFASにおける課題分析リスト (PDF 987KB)


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