障害者職業総合センター
 
 
−障害者の在宅就業支援の活性化−

資料シリーズNO.93

障害者の在宅就業を支援するための資料

執筆者

内木場 雅子 障害者職業総合センター 研究員 第1章〜第3章

キーワード

 障害者の在宅就業支援   在宅就業支援団体の活性化   ICТ

活用のポイント

 本資料シリーズは、調査研究報告書No.131「障害者在宅就業支援の現状と課題に関する研究」の補足的な資料として作成されたものである。今回は、主にICТを用いた障害者の在宅就業支援団体等から聴き取り調査を実施した結果を記載した。
 障害者の在宅就業支援団体に仕事を発注したい企業や行政、在宅勤務により障害者雇用を進める企業、在宅就業を希望する者などの参考にしていただきたいと考える。

研究の目的と方法

 ICT技術を活用したトレーニングや就職支援を行う事業者、在宅勤務での就職実績の多い団体などに着目し、好事例につながるヒアリング調査の情報から団体による障害者の在宅就業支援の現状を明らかにするほか、「障害者在宅就業支援団体(厚生労働大臣登録)」の活性化に繋がる改善点をとりまとめることを目的とした。

研究の結果得られた知見

 ヒアリング調査の結果を項目別(在宅就業者としての登録、技術の習得、受注方法の開発、就職支援)にポイントを絞ってまとめた。在宅就業者としての登録では、特にICT関連の作業が求められる在宅就業者として登録する場合には、本人のスキルレベルのほか、自宅でのネット環境、疾病管理の状況などの情報が必要となる。技術の習得では、ICTスキルの向上には各事業者とも腐心していることが窺われた。事業者は受注した仕事に特化した技術研修と一般的な技術研修を行うところがみられた。受注方法の開発では、どの事業者においても受注量、受注先の確保には頭を悩ませているが、特に特徴的な事例としてあげられるのは、事業者間で「共同受注窓口」を設置している例である。就職支援では、事業者としての全体的な取り組みとしては、在宅就業者の在宅雇用への移行について希望者向けにマニュアルを作成・配布するなどにより積極的に勧めたり、地域において講演会などを開催する際には在宅雇用等に前向きな企業に参加依頼をするなど、一般企業向けに利用者の技術力や在宅就業支援制度をアピールし職場開拓を進めている事例が見られた。
 また、在宅就業をさらに活性化する方策について、「障害者在宅就業支援団体(厚生労働大臣登録)」をはじめ在宅就業の形態を活性化することについて、「在宅就業障害者特例調整金」及び「在宅就業障害者特例報奨金」の評価額が減額されたことについて特に関心を寄せたところはない。むしろ「障害者在宅就業支援団体(厚生労働大臣登録)」にメリットを付与して欲しいという要望が強かった。
 「障害者在宅就業支援団体(厚生労働大臣登録)」の活性化に繋がる事例をいくつか収集し、活性化に繋がる改善点をまとめてみたが、前提として地域性の違いや、在宅就業を取り入れている事業者の事業形態の違いにより、一概に好事例を示すことは困難であり、在宅就業から雇用への各段階における特徴ある事例を示すに留まった。今後の研究においては、事業者の状況や地域性などを十分考慮した視点が必要となる。

ダウンロード

資料シリーズはこちらから(PDF 1,461KB)


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